豊かな自然に囲まれた鳥と共生するワイナリーを目指して
豊かな自然に囲まれた「サントリー登美の丘ワイナリー」は、約150ヘクタールの広大な丘に広がるぶどう畑で、100年以上にわたりワインづくりを行っています。
この敷地内には多様な生き物が生息しており、国鳥のキジや絶滅が危惧されている国蝶のオオムラサキなども見られ、豊かな自然を体感することができます。サントリーは、野鳥が『環境のバロメーター』であることに気付き、1973年から野鳥が住める自然環境を守る活動を開始しました。
ワイナリーでも、これからの100年を見据え、豊かな自然環境を次代に引き継ぐため、『鳥と共生するワイナリー』を目指したさまざまな環境活動を行っています。
■8目25科51種の野鳥の生息を確認
登美の丘ワイナリーでは、定期的に(公財)日本鳥類保護連盟に鳥類の調査を依頼し、ワイナリーの自然環境を調査していただいています。
その結果、ワイナリー内には8目25科51種の野鳥が確認されています(2022年4~7月調査)。猛禽類はぶどう畑を冬季の餌場として利用し、フクロウの営巣も確認されています。そのほか多くの鳥類は、ぶどう畑と周囲の林を行き来しており、餌場や休息場として利用しています。
これにより、ぶどう畑と鳥たちは切っても切れない関係性にあることが分かっています。ぶどう畑には常に小鳥たちが飛び交い、ワイナリー上空では猛禽類が優雅に旋回し、春にはキジの鳴き声や「ドドド・・」というほろ打ち(羽音)が聞こえてきます。
■鳥たちのための水場を設置
登美の丘ワイナリーでは、場内の2箇所に鳥たちのための「水場」と、冬季自然界に餌が少ない時期には「餌台」に鳥が食べる餌を置いています。
鳥たちは保温や飛翔に欠かせない羽を清潔に保つため、定期的に水浴びをする習慣があります。そこで、常に水が溜まった状態の水場を整えることで、鳥たちが住みやすい状態を作っています。水は清潔な状態に保たれ、冬場も凍結しないようにヒーターが入っています。
■場内21箇所に育林材(いくりんざい)による巣箱を設置して野鳥を誘引
※巣箱の中の撮影は、(公財)日本鳥類保護連盟の調査員が鳥たちに十分配慮の上実施しています
ワイナリー内では、ぶどう畑周辺に小鳥用の巣箱を19箇所、フクロウ用の大きな巣箱を2箇所設置しています。
鳥たちが安心して子育てできる環境を提供することで、鳥たちを誘引し、その鳥たちがぶどう樹につく害虫を食べてくれます。これによりお互いが支えあう共生関係が成り立っています。
2024年の調査では、小鳥用の巣箱19箇所中18箇所で営巣が確認され、前年の10箇所から営巣率が上昇しています。
ちなみに、これらの巣箱はサントリー天然水の森の整備で伐採した木を有効活用しています。サントリーでは、これらの木を「育林材」(いくりんざい)と名付け、建築物や家具にも利用しています。
■3年連続でフクロウの営巣を確認
場内に設置した2箇所のフクロウの巣箱のうち一方には、カメラを設置して内部の様子を観測しています。
2023年以来、3年連続でフクロウの営巣が確認されています。親フクロウが巣に入り、卵を産み孵化する過程、ヒナ2匹が仲良くグルーミングする様子、親鳥が餌を捕ってヒナに与える場面、さらにはヒナが巣立つ様子まで、はっきりと映像に残っています。
フクロウは「森の守り神」とも呼ばれ、生物多様性が保たれた環境の象徴とも言える存在です。もう一方の巣箱周辺でもフクロウの羽根が発見され、2025年には営巣を試みていたことが確認されました。このようなことから、ワイナリーがフクロウの行き交う良好な生態系環境であることがわかります。
『今日、鳥たちに起こる不幸は、明日、人間の身に降りかかるかもしれない。そして今日、鳥たちに訪れる幸福は、明日の人間を幸せにするかもしれない。』野鳥を見つめ、環境を知ることで『自然と共生する企業』として、鳥や人、さらにはすべての生き物が豊かに暮らせるフィールドを未来に引き継ぐこと、これがサントリーの愛鳥活動です。
FROM FARMのサステナブルな取組