塩尻メルロ ロゼ 2021

強いピンクの色合い。りんごの様な爽やかさと、イチゴを連想させる甘い果実の香りに、チャーミングなピンクの花のニュアンス。引き締まった酸味と、みずみずしい果実味が特長の辛口ロゼワイン。
標高700m、昼夜の寒暖差が大きい塩尻で育てたメルロのセニエ果汁（※）を使用。力強い味わいが特徴の岩垂原地区と優しい味わいの桔梗ケ原地区、２ヶ所のエリアから収穫したセニエ果汁をブレンドすることで、バランスのとれた味わいに。
いきいきとした酸が心地よく、よく冷やして飲むと美味。爽やかな初夏に、屋外でぜひ！　（※）赤ワインの仕込み途中で、淡い赤色に色づいたタイミングで引き抜いた果汁。

「塩尻メルロ ロゼ」は桜の季節が終わった頃の、初夏にぴったりの一本だと思っています。ぜひ冷やして屋外で、ワイワイ賑やかに飲んでください！
私は、学生時代、山梨大学でぶどうの研究をしていました。在学中から塩尻産メルロの優しい味わいが好きで、卒業後は醸造家になるために（別会社の）ワイナリーに就職。ただ、もっと深く技術や経験を積みたい思うようになり、2013年にサントリーに転職。2015年から現在の塩尻ワイナリーで働いています。塩尻ワイナリーは規模が小さいため、中味設計から醸造、瓶詰め、商品化にいたるまで、すべての工程を担当しています。入社当初は経験豊富な先輩方からいろいろ教えてもらいました。とくにアッサンブラージュ（ブレンド）の技術はたくさん学びましたね。「この原酒を入れたらこんな味になるかな？」と、理想とする味をイメージしながらブレンドするのですが、この作業が難しく、何度も試すことでようやく自分のものになってきた気がします。満腹の状態だと嗅覚や味覚が落ちるので、なるへく午前中にブレンド〜テイスティングをします。午前11時〜正午が私の中のベストタイムです。その年の気候によってぶどうの品質が変わるように、ワインの出来も年によってさまざま。一度として同じ味を再現できないところに、ワインづくりの魅力を感じますね。定年から逆算すると…あと20回ほどしかワインを作れない計算になります。はたして、あと20回のうちに納得できる味わいが出せるか？　今からワクワクしますね。ワインづくりは私にとって子育てのようなもの。丹精込めて作り上げたワインを毎年出荷する際は、子ども達を世の中に送り出すような、感慨深い気持ちになるんです。