6月初旬。
ぶどうの花が咲き始め、ぶどう畑に足を踏み入れるとほのかに甘い花の香りに包まれます。
花が咲き終わると結実し、房の形に近付いていきます。
通常、ぶどうの成熟開始時期は7月中旬。
この時期、昼夜の寒暖差によってぶどうの糖度が上がり成熟が進みます。
しかし近年は気候変動の影響を受け、成熟が進みにくいという課題がありました。
そこで新梢の先端をあえて切除し、そのあとに芽吹く副梢を育てることで、気温の下がり始める9月上旬頃までぶどうの成熟期を遅らせる「副梢栽培」に挑戦しました。
一度成長を始めたぶどう樹を部分的に切除するというリスクも手間もかかる作業ですが、よりよいぶどうを育て、よりよい品質のワインをつくりたいという思いから、現在一部の品種と区画で取り入れています。
100年以上の歴史ある登美の丘ワイナリーだからこそ、ぶどうづくり・ワインづくりの持続可能な未来に向け、今後も気候変動に立ち向かいながら、様々な挑戦を続けていきます。
世界を感動させる高品質ワインを目指して。
※実際の作業では、安全のため手袋・帽子を着用して作業しています。