7月某日。
登美の丘ワイナリーの畑で作業中。
栽培家の潮上・大山の会話が聞こえてきました。
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大山
今日も暑いですね。汗が止まらないです。
潮上
早くも夏のような天候ですけど、梅雨の中休みといった感じでぶどうの生育にはありがたいです。
大山
でも、今年は嬉しいニュースが飛び込みましたね。
DWWA 2023 受賞のニュースが本社から速報で来て、すぐに潮上さんにLINEでお伝えしましたが、第1印象はどうでした?
潮上
サントリーとしては2019年にもプラチナ賞を受賞していたので驚きはしなかったですが、やはり今年のプラチナ賞は日本の中でも「登美の丘 甲州 2021(以下、登美の丘 甲州)」1点でしたし、シンプルに嬉しいという気持ちでした。
大山さんはどうですか?
大山
今回、「登美の丘 甲州」のプラチナ賞受賞と一緒に、「ワインのみらい 立科町甲州 冷涼地育ち 2021」が金賞を受賞出来たことが凄く嬉しく、意味があることだなと感じました。
山梨と長野という産地は違いますが、そこには優劣ではなく、それぞれの良さ、個性があるなと感じています。
まさにそのことが評価されたのではと感じました。
潮上
今年は私も立科の甲州ぶどうを月に2回見に行っていますが、登美の丘と立科では生育ステージが1カ月近く違うことも含めて、テロワールの違いというのを肌で感じます。
それが出来上がるぶどうの品質がワインのキャラクターに表れている、というのがよく対比できる2本だと思います。
大山
そうですね、この2本を比較して飲むとそれぞれの良さが良く分かりますね。
そういう意味では、今回「登美の丘 甲州」の受賞要因は何だと考えていますか?
潮上
登美の丘ワイナリーは25haという広大な敷地の中に、標高や異なる斜面の向きなど、それぞれ個性のある区画が点在していて、更にそれぞれの区画に合わせた仕立てを選択していますよね。
そういった特長の違うそれぞれの畑において、ぶどうの完熟をギリギリまで見極め、熟度の高いぶどうのみで仕込むことで、甲州らしい味わいにプラスしてふくよかさやアフターテイストのリッチさが感じられる、他の甲州との一味違うところが評価されたのだと思います。
大山さんはどうですか?
大山
立科も同様ですが、今回受賞したワインは畑を始めるところから、出来上がる味わいをイメージしてぶどうを作ってきたことが大きいと思っています。
10年ほど前から先輩たちが良い系統を選択し、それに合う畑を選んで2016年に植えて、ようやく収穫できたぶどうはやはりイメージ通りだった。
立科も2016年に私は長野にいましたが、遊休地を含めた場所を開拓してぶどう畑をスタートさせ植え付けるところから始めました。
まさに畑を起点としたFROM FARMブランドの具現化というか、これがワイン造りというか。
やっぱりワイン造りって取り組み始めてから結果が出るまでには、最低10年という時間が必要なんだなと改めて感じました。
潮上
今回受賞した2021年のこと、思い出しますね。
大山
そうそう、10月の上旬頃でしたよね。
今いるこの畑で、十分熟したぶどうたちを見て、さぁ全部収穫するぞって時に、潮上さんが「完熟したぶどうだけを選別して、それだけで仕込みませんか?」と提案されたこと、良く覚えています。
潮上
そうですね、小粒で凝縮感があったこの区画のぶどうを見た時に、ワインにした時のイメージが膨らみ、更に選別することでワンランク上を目指せると思ったのを覚えています。
大山
ぶどう畑の中でワインを造るイメージを持つことって大事ですよね。
ところで登山家にとって山とは?みたいな質問ですが、潮上さんにとって甲州とはどんなぶどうですか?
潮上
そうですね、派手さはないものの、控えめな果実味の中に芯があって、体にじんわりと沁み込むような味わいを持つ、日本人の味覚や感性にあうぶどうですよね。
一方で栽培面では樹勢が強く気難しい面が多いことからも、押さえつけると云うことを聞かないやんちゃな男の子のようで・・・
だからこそ可愛くもあり、つくり手にとってはまだ頂上の見えない山、もしかしたら私達が思っているより高い山なのかもしれませんね。
大山さんはどうでしょう?
大山
時々思うんですけど、なぜ日本でワインを造っているんだろうと。
一般的に気象条件は厳しいじゃないですか?
周りの方から質問されることもあります。
もちろんメルロやシャルドネのような世界品種を日本でより高い品質に上げていくことも大事だと思いますが、それと同じくらい日本固有の品種って大事だなって感じます。
マスカット・ベーリーAもそうですが、長く日本で栽培されてきたことには日本の気候でも栽培しやすいとかそういう物性のことだけではない、私たちの生活に自然に馴染むというか、感性に溶け込むような感覚があって。
そのぶどうで世界で認められるようなワインを造ることはワインメーカーとして意味があることだなと考えています。
潮上
そういう事で言うと、今回の受賞を受けて我々がやるべきことは増えたような気がしますね。でも高い山だからこそ登る意味が有るというか、まだ見ぬアプローチも有るように思ってます。
大山
怖いような、楽しみのような・・・。険しい山であることは確かですね。
潮上
山の話をして、こんな暑いとビールが飲みたくなってきましたね。
この作業が終わったらザ・プレミアム・モルツを飲みに行きますか?
大山
いいですね、じゃあ7時にいつもの焼き鳥屋さんで♪
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