秋も深まりいよいよワインがより一層美味しく感じられる季節となりました。今回は11月2日（火）に発売となった「登美の丘ワイナリー」シリーズ 新ヴィンテージ4種をご紹介いたします。
＜登美の丘 シャルドネ 2020＞
シャルドネは、世界中の白ぶどうの中で第2位の栽培面積を誇る、世界でも人気のある白ワイン用品種です。 元々品種としての個性的な風味は少なく、ニュートラルなぶどうです。その分、育った土地の気候・風土や、つくり手の醸造技術などの影響を強く味わいに反映させます。理想的な自然環境のもと、この地で育てたぶどうを丁寧に手摘みし、醸造・熟成させた登美の丘のシャルドネは、豊かな香りと、心地よい酸味のある味わいが特長です。
2020年ヴィンテージはパイナップル、あんず、マリーゴールドのような花の香りが立ち上がり、次いでクッキー、アーモンドのような樽香が広がります。味わいは、飲み始めはふくよかな丸み、中盤から後半にかけては樽由来のタンニン、そして長い余韻が感じられます。
白ワインですが、豚しゃぶや、ローストチキン、トンカツ等のお肉料理とも相性が良いです。また、余韻に残る引き締まった酸は、魚介類を使った料理を引き立てます。例えば、アサリのワイン蒸し、牡蠣フライやエビの天ぷらにも良く合います。 
＜ビジュノワール 2019＞
山梨県果樹試験場が開発した品種。栽培性に優れる「山梨27号」（甲州三尺×メルロ）と「マルベック」をかけ合わせて誕生しました。
ビジュ（Bijou）はフランス語で宝石、ノワール（Noir）は黒、「ビジュノワール（Bijou Noir）」は「黒い宝石」を意味します。
ビジュノワールの果実の粒は色素が濃く、「ブルーム」と呼ばれる粒の表面を覆う白い粉の間から見える果皮の色は、まさしく「黒い宝石」という名前がぴったりの印象です。
こんな美しいぶどうから生まれたワインは、プラム、ブルーベリーのような青紫色の果実の香り、そしてスミレの花の香りが感じられます。味わいの前半はたっぷりの果実味が感じられ、中盤からは豊かなタンニンが口中に広がります。
南仏料理のカスレやチンジャオロースなど脂のボリュームがある料理もしっかり受け止めてくれます。旨みのある果実味豊かなワインの味わいは、この他にもバーベキューなど幅広いお料理と合わせてお楽しみいただけます。 
＜ブラック・クイーン＆マスカット・ベーリーA 2019＞
「日本のワインぶどうの父」とよばれる川上善兵衛が1927年に生み出した品種同士をブレンドした特別な赤ワインです。
ブラック・クイーンは「べーリー♀」と「ゴールデン・クイーン♂」をかけ合わせました。果実は濃い黒紫色で、果肉は軟らかく、果皮はやや厚いのが特長です。
マスカット・べーリーAは「べーリー♀」と「マスカット・ハンブルグ♂」のかけ合わせです。病気に強く、日本の赤ワイン用品種として一番の収穫量を誇ります。イチゴを連想させる華やかな香りで、渋みが少なく軽やかな味わいが特長です。2013年OIV（国際ぶどう・ぶどう酒機構）に登録され、国際的に通用する品種の仲間入りを果たしました。
この2品種から生まれたワインはアメリカンチェリー、レザー、たばこのような香りと、マスカット・ベーリーA由来の綿菓子のような甘い香りに、樽由来のココナッツのような香りが調和。それぞれの品種の特長を活かしながら、バランスの良い味わいに仕上がっています。口当たりはやさしくなめらかで、余韻にかけてほどよい酸味を味わえます。
ブラック・クイーン特有の酸と力強さと、マスカット・ベーリーＡの華やかな果実味と特有の土のような香りは、 豚の角煮や鶏肉のトマト煮込みのような、お肉煮込み系の料理と好相性。 また、お魚ならマグロやカツオといった赤身の魚と良く合いそうです。
日本で生まれた品種らしく、日本の家庭料理には幅広く合わせてお楽しみいただけます。 
＜リースリング・イタリコ 2020＞
比較的成熟が遅いリースリング・イタリコは、台風や秋の長雨が多い日本の「登美の丘」の気候の特長においては、雨をやり過ごした後に成熟すると貴腐化しやすくなります。
そんな貴腐ぶどうにもなるリースリング・イタリコを早摘みし、ほのかな甘みのあるさわやかな味わいのワインに仕上げました。黄色いグレープフルーツ、桃、マスカットのような爽やかな果実の香りが特長です。口に含むとジャスミンのような花の香りと、ダージリンのシフォンケーキのような香りが広がり、余韻にはやわらかな甘さが感じられます。
やさしい甘みは香辛料の使ったお料理、たとえば、エスニック料理やペペロンチーノなどのピリッと爽やかなオイル系パスタや、白身魚のフライにタルタルソースをかけたような料理とも相性抜群です。
